「ウグイス」と「ホトトギス」の違い

ウグイスとは?

ウグイス

ウグイスはスズメ目ウグイス科

ウグイスのからだの特長

見た目の色は、全身オリーブ色がかった茶褐色。全長は、メスが14cm(大体スズメと同じ)、オスは15.5㎝。色はオスもメスも同じ色をしていますが、オスのほうが大きいです。

上面と尾は緑褐色で、胸腹部は汚白色をしています。くちばしは、やや長いです。

ウグイスの生息地

ユーラシア大陸東部やサハリン・日本に繁殖分布があります。日本では、ほぼ全国で、繁殖しています。基本的には、渡り鳥ではありませんが寒い地方のウグイスが冬の間, 暖かい地方に移り住んで越冬するものもあります。また、まれに中国南部・台湾・フィリピンに越冬のため渡っていくウグイスもいます。

ウグイスってどんな鳥?

平地や高山の笹やぶや下生えの多い林で繁殖をしています。秋や冬には平地に移動し、公園や庭に姿を見せることもあります。舌打ちをしたような「チャッチャ」という鳴き方をします。この鳴き方はウグイスの地鳴きで、その鳴き声からか「笹鳴き」と呼ばれています。

またおなじみのウグイスのさえずりは、「ホーホケキョ」ですが、ホーは息を吸う音で、ケキョが鳴き声です。「ケキョケキョケキョ」と続けて続けて鳴くのは、ウグイスの谷渡りといわれます。この鳴き声はオスが警戒声として鳴いています。ウグイスは、警戒するとき音を低くしたり、高くしたり、と状況で違う鳴き方をします。

ホトトギスとは?

ホトトギス

ホトトギスはホトトギス目ホトトギス科

ホトトギスのからだの特長

見た目はカッコウによく似ていますが、日本にいるカッコウ類4種の中では一番小さいです。背面は、ねずみ色で、尾羽は黒くて、先端と羽軸の上に小白斑があります。のどと上胸は灰色をしています。下胸以下は白くて黒色の横斑がまばらにあります。このほかメスには、赤色型もあります。

ホトトギスの生息地

ホトトギスは、アジア東部からマレー諸島まで分布しています。ホトトギスは、渡り鳥で毎年5月上旬、東南アジアから日本へ渡ってきます。日本では、山麓や少し高い山で開けた森林に生息しています。

ホトトギスってどんな鳥?

昔の人は、ホトトギスの鳴き方を「てっぺんかけたか」と表現しました。実際よく聞くと、「キョッ、キョン、キョキョキョ」と 聞こえます。どうして「てっぺんかけたか」だったのでしょう?

ホトトギスは渡り鳥ですが、日本にくる春の渡り鳥の中で一番遅くきます。渡ってくるとすぐに大きな声で昼・夜を問わず鳴きます。そのため、ホトトギスが鳴く声を初夏の風物詩として、日本では古くから多くの和歌や俳句に詠まれています。また、季節を表す鳥として、小説や物語にも多く書かれています。

では、なにゆえホトトギスは大声で鳴くのでしょうか?

実はホトトギスは、主にウグイスの巣に自分の卵を托卵(たくらん)するのです。つまり卵を産みっぱなしで、あとはウグイスに預けてしまうのです。ウグイスは気づくと育てませんから、ホトトギスは、いろいろなウグイスの巣に卵を預けます。そこで、托卵するため、ウグイスの縄張りを含めて自らの縄張りを主張しなければなりません。それも広い縄張りが必要なので、猛烈に昼夜を問わず鳴くのです。

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ウグイスとホトトギスの違い

  1. 日本に生息しているウグイスは、渡り鳥ではなくほとんどが留鳥です。寒い時期高山から平地に降りて生活をするウグイスもいます。ごくまれに大陸へ渡るウグイスもいます。ホトトギスは渡り鳥で初夏が近くなるころ、日本にきます。
  2. ウグイスは雌雄同色で緑褐色をしていてオスがメスより少し大きいです。ウグイスは14㎝~15.5㎝ぐらいの大きさをしています。ホトトギスの見た目は黒っぽく、黒と灰色の約28㎝の大きさです。
  3. ウグイスは「ホーホケキョ」のほか「ケキョケキョケキョ」などと鳴きますが、オスの警戒声です。ホトトギスは、ウグイスに托卵するため、広範囲の縄張りを主張して昼夜を問わず鳴きます。
  4. ホトトギスは、自分で卵を育てず、主にウグイスに托卵します。

まとめ

ホトトギスはウグイスの約2倍の大きさで、毎年ウグイスに托卵をするため日本にくる渡り鳥です。ホトトギスは、托卵をするため縄張りの主張をして昼夜を問わず鳴きます。それが昔から初夏の風物詩と言われています。

ウグイスは、ほとんど日本の笹やぶや林で生息しています。春を告げるウグイスの「ホーホケキョ」は、実はオスの警戒声です。

それにしてもわざわざ海を渡って日本で子育てをするのではなく、ウグイスに卵と子育てを任せるホトトギスって、どうなのでしょうか?

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