「スダチ」と「カボス」の違い

「スダチ」と「カボス」の違いについて解説していきます。

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スダチとは?

スダチ

スダチ(出典:Wikipedia

スダチは国内シェアの96%を占めている徳島県の特産物です。大きさはピンポン球ぐらいで本来の収穫期は、7月中旬から11月上旬です。なかでも8月~9月に収穫されるスダチは香りも酸味もよく風味も抜群だといわれています。

スダチは別名を「酢橘(すたちばな)」といい、それが変化してスダチと呼ばれるようになったといわれています。スダチの栽培が始まったのは江戸時代です。最近はハウス栽培が盛んになり1年中手に入るようになりました。

スダチを選ぶときのコツ

皮全体が濃い緑色で、ツヤとかハリがあるものを選びましょう。鮮度が落ちたものは果皮にしわが寄っています。手に取ってみて重みのあるものを選びます。

露地栽培のスダチは少し皮が固めですが、香りと風味がよくスダチの栽培期であればハウスのものより、露地栽培のスダチのほうが香りや風味は楽しめます。ハウス栽培のスダチは皮が少し薄めで比較的酸味がまろやかです。

スダチの保存方法

風通しのよい冷暗所、または冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。冷蔵庫に入れるときは、ラップで包むかポリ袋に入れての保存するといいです。ハウス栽培のものはあまり日持ちがしないので、購入するときはなるべく使い切れる量にした方がいいです。保存中黄色くなることがありますが、味にはあまり影響がありません。多少香りや酸味が減少します。

スダチの栄養素

スダチにはスダチ独自のポリフェノール「スダチチン」が豊富に含まれています。そのほかにクエン酸、ビタミンA、ビタミンCが含まれています。これらの成分は、疲労回復、抗酸化作用、肥満予防など、健康的な生活に欠かせない効果があります。スダチにカリウムも含まれていますが、体内の塩分を排出する効果があります。

スダチの食べ方

カロリーの高いドレッシングのかわり、徳島で人気があるスダチ醤油、レモンの代わりに焼酎割りや炭酸割りなどいろいろあります。徳島の人は、何にでもスダチを使うらしく、お刺身は、わさびの代わりにスダチで食べるのだそうです。

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カボスとは?

カボス

カボス(出典:Wikipedia

カボスは大分県の特産物です。大分県で全国の98%を生産しています。大きさはテニスボールぐらい大きさで重さは80~120gくらいです。皮の色は濃い緑色でつるりとしています。中の果肉は少しオレンジがかっています。旬は8月から10月です。スダチに比べると酸味が少なく優しい甘みもあります。

カボスは香りが上品で、白身魚などの食材の味を損なわずに使えます。果汁が多いので、絞って酢の物にしたり、ポン酢代わりに使えます。カボスは、17世紀の末、京都から大分に持ち帰った苗木から栽培が始まったとされています。ですから、300年も前から大分ではカボスを育ててきました。

カボスを選ぶ時のコツ

果皮にツヤとハリがあるもので香りがいい物を選びます。手にとって重さのあるものを選びましょう。軽いものは水分が減っています。果皮がしなびているものは鮮度が落ちています。
カボスは樹上で熟すと黄色くなりますが、青い方が風味はよいです。黄色いものは熟しているので酸味がまろやかになっています。

カボスの保存方法

乾燥しないようにラップに包むかポリ袋にいれて、冷暗所か冷蔵庫の野菜室で保存します。状態がよければ1ヶ月ぐらい持ちますが、消費する目安は2週くらいです。長期保存したい場合には冷凍庫に丸ごと、または1/2か1/4にカットしてラップにくるんで保存します。果汁は搾って製氷機にいれ凍らせておいてもいいです。

カボスの栄養素

カボスには、リンゴ酸・クエン酸等の有機酸がミカンの5倍以上も含まれていますカボスに入っているクエン酸は疲労回復に効果があります。ピネンやリモネンの香り成分にはリラックスさせる効果があります。また食欲増進効果もあるので、夏ばての時にはよいでしょう。

カボスの食べ方

果汁を搾って利用することで料理の味を引き立たせます。天ぷら・キノコ料理・焼き魚などに合います。また果汁に蜂蜜を入れ薄めるとさっぱりしたジュースになります。砂糖と一緒に煮込むと風味がさわやかなマーマレードになります。

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「スダチ」と「カボス」の違い

  1. スダチとカボスは、スダチはピンポン球ぐらいの大きさでカボスはテニスボールぐらいの大きさです。
  2. スダチは徳島県の特産物で全国96%の生産量を占めます。カボスは大分県の特産物で全国で98%の生産量です。ともに江戸時代から栽培しています。
  3. スダチを選ぶときもカボスを選ぶときもツヤやハリが良いものを選びます。保存方法はラップに包むかポリ袋に入れ、冷暗所か冷蔵庫の野菜室で保存します。
  4. スダチにはスダチ独自のポリフェノール「スダチチン」やクエン酸、ビタミンA、ビタミンCが含まれています。カボスには、リンゴ酸・クエン酸等の有機酸がミカンの5倍以上も含まれています。またリラックス効果のあるピネンヤリモネンは、夏ばてにも良いです。

まとめ

スダチやカボスのように、実を食べるより果汁の酸味や果皮の香りを薬味として使う柑橘類のことを香酸柑橘(こうさんかんきつ)と呼ぶます。絞って少し垂らすだけで香りや風味・味わいが変わります。どちらもこれから収穫期を迎えます。料理の味付けや香り付けに食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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