「カフェ」と「喫茶店」の違い 

コーヒーを飲んで、一休みをするなら、カフェとか喫茶店でと思う人もたくさんいると思います。スタバは「カフェ」だけれど、古い建物や内装のところを「喫茶店」だと思っている人も多いかもしれません。しかし、年代によっては、「カフェ」という響きはとても古くさくて今は「喫茶店」だろうという年代の人たちもいます。

今の若い年代の人たちは「カフェ」のほうが内装もおしゃれでモダンだと思っているのでしょう。しかし、そうではなかった時代もあったことを明記しておきます。それでは、年代を超え新しい、古いといわれてきた「カフェ」と「喫茶店」はどこが違うのでしょう。

カフェとは?

カフェ

カフェという呼び方

フランス語のコーヒーを表すカフェからきています。パリのセーヌ川の沿いやシャンゼリゼ通りのカフェテリアでコーヒーを楽しむ人たちの写真を見たことがあると思います。

フランスでのカフェは、もともと文化人が集まる社交場でした。コーヒーを飲みながら議論したりする場でもあったのです。

日本のカフェは

日本には明治時代にカフェができています。1888年(明治21年)に「可否茶館」というお店がオープンしています。その後カフェは増え、日本中に広がっていきました。

当時のカフェは、コーヒーを楽しむ「純喫茶」というお店と女性店員が接客を行う「特殊喫茶」が主体でした。この二つを総じて「カフェ」と呼ばれていました。特に明治時代後半から大正時代は、女性店員が接客するカフェが大人気でした。

やがてカフェは、飲食物をメインとする店が現れ、接客するカフェと一線を画していきます。昭和初期の頃には、女性サービスのタイプのカフェは、規制されやがて、バーやスナックに営業形態を変えていきました。

戦後は「ジャズ喫茶」「歌声喫茶」などいろいろな形のカフェが増え、昭和時代は、「カフェ」ということばはほとんど聞かれず、古いことばだと思われていました。

現代の明るい「カフェ」のイメージは、2000年前後にフランスのオープンカフェやアメリカ西海岸のカフェスタイルがブームとなり、再び「カフェ」ということばが使われています。

カフェの条件

日本は、飲食店を始めるとき、食品営業許可が必要です。この食品営業許可には、飲食店営業と喫茶店営業という2種類があります。法令上では、「喫茶店営業」の申請をしたのか「飲食店営業」を申請したのかによって変わります。

「喫茶店営業」は、酒類の提供はできませんし、調理は基本的に不可となっています。
ですから「カフェ」と「喫茶店」の違いはなく、そのお店が「喫茶店営業」の許可なのか、「飲食店営業」の許可を受けているのかで変わります。呼び方は、特に決まりもなく自由です。ですから、お店の作りや雰囲気で、「カフェ」とか「喫茶店」とは呼びません。

喫茶店営業の特徴

「喫茶店営業」は、建物が清潔で衛生的に管理できる環境があり、給水処理や汚物処理が分けられているなどの基準を満たしていればよいのです。そのかわり、お酒をお客さんに出したり、調理した物は出せません。

食品は、既製品を暖める、既製品をそのまま食べる、自分で作ってもらうぐらいのことしかできません。従って、「カフェ」と呼んでも喫茶店と呼んでもかまわず、要は「喫茶店営業」では、調理はできないということです。

よく食事で食べるものは置いていないけれど、ケーキやお菓子を提供しているお店があります。それが、「喫茶店営業」のお店です。

喫茶店とは?

日本の喫茶店の店内の一例

日本の喫茶店の店内の一例(出典:Wikipedia

喫茶の意味とは?

喫茶の意味はどんな意味なのでしょう。「喫」は、口からのどを通り、おなかにものが入ることを意味しています。ですから、食べる、飲むという意味です。「喫茶店でお茶を飲む」という意味なのです。

茶道の中に「喫茶法」というのがあります。お客さんを選ばすどんな人にも心を込めてお茶を出しなさいという無心の境地を表すことばです。一方で、お茶でも飲んで出直しなさい、という意味もあります。ですから、この喫茶店は、「お茶やコーヒー」を飲むところという意味なのです。

喫茶店

カフェと同じ意味で使われていた喫茶店は、カフェで女性に接客させる「特殊喫茶」がやがてバーやスナックに姿を変えたことで、「純喫茶」の意味合いで使われていました。つまり、単にコーヒーを飲むのを楽しむ場所として、戦後発展していったのです。

終戦当時は、人々が集まって、お茶を飲む場所で共通の楽しみを持てる「歌声喫茶」とか「ジャズ喫茶」などがはやりました。
しかし、2000年以降は、西欧型の「カフェ」という呼び方が再び日本ではやりました。そのため、「喫茶店」は何か古いもののようなイメージになってしまっています。

飲食店営業の条件

カフェのところで触れたとおり、言葉上の定義の違いはありません。イメージでカフェと喫茶店が使い分けられているのが実情です。

しかし、昔の喫茶店は、スパゲティやサンドイッチ、ピラフなど調理したものを出すところも多かったです。このスパゲティとかピラフ手作りサンドイッチをお店で出すには、先ほどふれた、食品営業許可の「飲食店営業」の申請が必要です。

飲食店営業申請について

飲食店申請を出して許可されると、酒類の提供ができ、調理全般をすることができます。ここが喫茶店営業と大きな違いです。ただ申請し許可されるためには、衛生的に管理できることや給水・汚物処理がしっかりできることに加え、「冷蔵設備」「洗浄設備」「給湯設備」「客席」「客用トイレ」など設備要件が厳しくなります。

ただ、喫茶店が「飲食店営業」だということではありません。喫茶店でも「喫茶店営業」しか申請していなければ、アルコールも食事も出せません。カフェであっても「飲食店営業」が許可されていれば食事もアルコールもだすことができます。

「カフェ」と「喫茶店」の違い

  1. 現在カフェといわれているところは、モダンで明るいメージがもたれていますが、昭和時代の人たちにとっては、カフェは古いお店だと思われていました。しかし、現在は逆で、古い形式のお店が喫茶店で、明るいモダンなお店がカフェというイメージが持たれています。
  2. 日本のカフェは明治時代からあり、大正時代にかけて「純喫茶」「特殊喫茶」を総じて「カフェ」と呼んでいました。特殊喫茶はやがて、バーやスナックになり、昭和時代は、純喫茶が喫茶店としてはやりました。現在は2000年頃から外国のカフェが日本に入り、明るくモダンな場所として呼ばれています。
  3. 喫茶店とカフェの違いは呼び方が違うだけです。大きな違いはなく、営業形式が「喫茶店営業」か「飲食店営業」のどちらを申請しているかで違います。
喫茶店営業は、アルコールや食事の提供はできません。また、飲食店営業は、様々な設備条件は出されますが、アルコールの提供や食事の提供ができます。呼び方はどちらでもかまわず、どの形で営業のやり方を申請しているかで変わります。

まとめ

人々が集い、憩いの場を求めるのは、いつの時代も同じです。疲れたときのコーヒーや友だちとおしゃべりの合間のコーヒー、一人読書をしながら飲むコーヒーなど、様々な場面で人をほっとさせ休ませてくれます。喫茶店といわれた時代もカフェと言われた時代も役目は,ほぼ同じだと思います。

近年喫茶店が長い歴史に幕を閉じるニュースを時々見ます。しかし、次の時代のカフェが続き、また違う形の喫茶店が復活するかもしれません。新しい時代に合った形で人々も集う場所は変わっていっても良いと思います。

最近は、カフェ英会話とか勉強ができるような場を提供しているカフェもあります。いずれにせよ、人々にほっとする空間であり、美味しいコーヒーが飲める場所であることはいいことです。

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