「サケ」と「シャケ」の違い

秋になると脂がのっておいしくなる鮭。

漢字で書くと「鮭」ですが、「サケ」と「シャケ」、2通りの表記がありますね。

どちらが正しいのでしょうか?

おにぎりの具は、「シャケ」と表記しているものが多い気がします。

でも、「鮭茶漬け」は、普通「シャケ茶漬け」とは言いませんよね?

今回は、この「サケ」と「シャケ」の表記や呼び方の違いについて、様々な側面からアプローチしてみました。

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「鮭」についておさらいしてみよう

はじめに「鮭」という魚についておさらいを。

鮭は、川で産まれ、幼少期を河川で過ごしながら成長し、外洋に出ます。

3~5年海を回遊して成熟すると、自分の生まれ育った川に戻ってきます。

これを「母川回帰」というのですが、このメカニズムは、いまだに詳しくは解明されていないそうです。

鮭が川の流れに逆らって上流に上っていく姿は、いたましいような感動を覚えますね。

そして、一度受精の役割を果たすと、力尽きて死んでしまいます。

ちなみに、日本では鮭が生まれた川へ戻ってくる回帰率は、全国平均で約4%、北海道では約6%というデータがあります。
これは、100尾の稚魚を放流すると約4~6尾の鮭が戻ってくるという計算です。
途中で捕食されたり、死んだりすることを考えると、とても多いと思いませんか?

また、鮭は赤身の体をしていますが、分類学上は白身魚の一種です。

あの赤い色は、アスタキサンチンと呼ばれる色素が、鮭の肉に含まれているためです。

アスタキサンチンは、体にたまった活性酸素を除去してくれる「抗酸化力」をもつ成分として注目されています。

「鮭」は「サケ」か?それとも「シャケ」か?

それでは、「鮭」は、どうして「サケ」や「シャケ」と呼ばれるようになったのか?また、どちらが正しいのか?についてお伝えしてきますね。

「鮭」が「サケ」と呼ばれるようになったわけ

「鮭」が「サケ」という名前で呼ばれるようになったわけとしては、

  • 肉質が軟らかく、裂けやすいために「裂け」→「サケ
  • 肉の色が赤くて酒に酔ったようであるために「サカケ」→「サケ」。赤色を示す朱(アケ)がサケに転じたという説も
  • 東北で大きな魚を表す方言である「スケ」という言葉が転じて、「サケ」になった
  • アイヌ語でマスを意味する「サキペ」を、和人が混同して「サケ」と呼ぶようになった

など様々な説があります。

太郎
鮭の特徴を表したものが多いけど、どれが有力な説かは分かっていないんだね。
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「鮭」が「シャケ」と呼ばれるようになったわけ

江戸時代のいわゆる「江戸っ子」といわれる人たちは、「サシスセソ」の発音が苦手でした。

「七」を指す「しち」が言えなくて「ひち」になってしまう、などという話は聞いたことがありますよね?

そのため、「サケ」よりも発音しやすい「シャケ」が、通称として全国に広まったという説があります。

桃子
全国の15歳以上の男女1000人に鮭についてのアンケートをとったところ、「サケ」と読む派が38.2%、「シャケ」と呼ぶ派が61.8%だったそうよ。「シャケ」と呼んでいる人は意外に多いのね!

加工の仕方によって区別されている?

また、生きている鮭は「サケ」、死んで加工された鮭は「シャケ」として分類されているという説もありますが、これはどうも眉唾ものです。

シャケフレーク」もあれば、「サケフレーク」もありますし。

確かに、「塩鮭」「荒巻鮭」などのように、「鮭」の前に修飾語がつく場合は、「塩ザケ」よりは「塩ジャケ」、「荒巻ザケ」よりは「荒巻ジャケ」の方が発音しやすいですよね?

でも、「鮭茶漬け」は、「シャケ茶漬け」よりも、「サケ茶漬け」の方が言いやすいのでは?

どうもこの2つの区別の仕方って、前後につく言葉との関係や、慣用的に「シャケ」が使われている地域とそうでない地域という違いであって、どちらが正しいというものではないような気がします。

「サケ」と「シャケ」の違いまとめ

    これまで書いてきたことを簡単にまとめてみますと、

  • サケ」と「シャケ」は同じ魚を指している
  •  加工によって使い分けているという説もあるが、商品名などで徹底されているわけでない
  •  呼びやすさや、慣用的に使われてきたかどうかの差によるものが大きい

いかがでしたでしょうか?

テレビのニュースなどで読み上げられる場合は「サケ」が多いようですが、話し言葉としては「シャケ」も色々な場面で使われているということですね。

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