「野菜」と「果物」の違い

野菜とは?

野菜

食用のために栽培する植物で、主として草木性植物のことをいいます。また。主食となる穀物は除きます。俗に蔬菜(そさい)とも青物とも呼ばれています。田んぼや畑で栽培することができ、山菜も含まれます。加工が不要で加工しても、漬物のように形を残しています。主食と合わせて食べる副食物です。

野菜は収穫後、茎やツルが枯れてしまうので、同じ作物でも植えなおさなければなりません。または、収穫後まったく違うものが、畑に植えられることもあります。

野菜の分類

利用する部位によって葉菜類・根菜類・果菜類・花菜類・茎菜類などに分類されています。花菜類・茎菜類は葉菜類に含まれること多いです。

葉菜(ようさい)類は、主に葉や柔らかい茎でキャベツ、白菜、レタス、ホウレンソウ、三つ葉、セロリ、など、アブラナ科やセリ科・キク科のものが多いです。

根菜は、根や地下茎の野菜です。大根,かぶ、人参、ゴボウ、サツマイモのように根を利用するものがあります。また、地下茎の塊茎である里芋やジャガイモ、地下茎のハス、地中で葉が肥大した玉ねぎ、ラッキョウ、ユリ、ネギ(この4種は鱗茎(りんけい)と呼ばれる)ものなどがあります。

果菜類は、果実を食べるもので、トマト、えんどう豆、キュウリ、ナスなどがあります。果菜類の中でも甘味が多いものは、果物(くだもの)と呼んでいます。

花菜類は、花茎や花序利用するものでカリフラワーやブロッコリ―があります。茎菜類は茎を利用するもので、ウド、アスパラガス、タケノコなどがあります。

野菜の栄養

野菜は、穀物や肉・魚の副食として食べられています。ビタミンやミネラルを補給し酸性に傾く肉・穀物をアルカリ性で中和する効果があります。野菜に多く含まれている繊維質は、消火・吸収を助長します。

日本人と野菜

野菜は、世界全体では200~300種類ありますが、日本では1年を通して約150種類の野菜が食べられています。ヨーロッパで、最も野菜の種類を食べるといわれているフランスで約100種類、ドイツで80種類です。アメリカは95種類ですから、これらと比べると日本が食べている野菜の種類は、かなり多いことになります。

日本古来のもので野生植物から野菜化されたものは、ふき、みょうが、うど、わさびと数種類しかありません。弥生時代に中国や東南アジア各地から、野菜を導入し種類を増やしました。これが和食の野菜です。

江戸時代、特に明治時代には、ヨーロッパから野菜類を積極的に導入しました。それらが西洋野菜または、洋菜類と言われるものです。

日本列島は南北に長いので、気候の差異が大きいため、世界各地の野菜の栽培ができます。また、日本人は和食だけではなく、他の洋食や中華食にも開放的であるため、様々な野菜が利用されます。こうしたことが、世界一野菜の種類が多くなった要因だと考えられています。

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果物とは?

果物

実だけを食べるものをいいます。また、2年以上枯れずに育つ木で果実が食べられるものを果物と呼びます。そしてそれを総称して果樹と呼ばれています。さらに果物はおかずというより、デザートととして食べられています。

木で育たないいちご・メロン・すいかは、畑で育ちますので、分類上は野菜となります。しかし、いちご・メロン・スイカはおかずとなる野菜よりは、実だけを食べる果物といったほうが良いような気がします。実際、実以外の部位は、ほとんど食べられていないのですから、そいう意味では果物では?と思います。

分類上は、いちご・メロン・すいかは野菜となっていて、農水産相の野菜生産量のなかにカウントされています。ですから、いちご・メロン・すいかは、生産農家は「野菜」として生産しています。しかし、販売者は、これらを「果物」として販売しているのが実態です。では、消費者はどう思っているのでしょうか?おそらく大多数の消費者も「果物」として食べているのではないかと思います。

「野菜」と「果物」の違い

  1. 野菜とは、草木性で田んぼや畑で栽培できるものです。果物は2年以上枯れずに樹木になるものです。
  2. 野菜はいろいろな部位が食べられ、その部位ごとに分類されています。 果物は、実だけを食べます
  3. 野菜は、大きな加工が必要な食品ではなく、加工してもその形を残しています。
  4. 野菜は、主食と合わせて食べる副食物です。果物は、主にデザートとして食べられます。
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まとめ

畑でなる草木に分類されるいちご・メロン・すいかがありますが、木に生育しないので、生産者は野菜として生産をし、販売者は果物として販売をしています。

確かにいちご・メロン・すいかは主食のおかずとして食べる人はいないでしょうし、どちらかというとデザートとして食べる人が多いと思います。

そういう意味では、感情的には絶対果物のような気がします。しかし、役所の分類上、野菜のカテゴリーに入るのは仕方がないのでしょうね。

野菜の分類で果菜類というのがあります。果菜類の中でも甘味が多いものは、果物(くだもの)と呼ばれていますので、近年、果実的野菜という呼び方をする人もいるそうです。

土になるものは、広い意味で野菜が多いということが分かります。果物は土で生育しても樹木になることが条件になります。しかし、木に生育するのか土に直接生育するかだけの違いですが、現実には、野菜か果物かはっきりさせる必要のないものもあると思います。

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