「ネズミ講」「マルチ商法」と聞くと、どちらも怪しいものというイメージがありますよね。
そして、どちらも同じような内容という認識をしている人もすくなくないと思います。
確かにどちらも会員を紹介することで金銭を受け取ることが出来るという事では共通していますよね。
しかし、「ネズミ講」と「マルチ商法」には大きな違いがあるのです。
今回は、「ネズミ講」と「マルチ商法」の違いについてご説明いたします。
「ネズミ講」の意味
ネズミ講というのは、商品などは販売されず、ただ会費だけが動いていくというものなので比較的入会しやすいのですが、一度会員になると別の人を会員に勧誘しなければ儲かることはできず、しかも上の人は勧誘した人だけでなく、その勧誘した人がさらに勧誘した人の会費の中からも金銭を受け取ることが出来ます。
つまり、ネズミ講は上の人は得をしますが、下の人は会員を見つけなければ損をするという仕組みなのです。
しかも、勧誘をされる場合には「儲かる」という謳い文句で勧誘されますが、日本の人口というものは限られているので、最終的には破たんすることもわかっています。
なぜネズミ講という名前がついているのかというと、会員が増える様がネズミが子孫を増やす様に似ているからです。
ネズミというのは、どんどんと子供を増やしますよね。
1匹から数匹のネズミが生まれ、その子供のネズミたちがまた数匹のネズミを生むというように、どんどんと会員を増やして行くさまが似ているため「ネズミ講」と名付けられたのです。
ネズミ講は、法律では禁止されていますが、あの手この出で行われていて、なかなかなくなることはありません。
しかもどんどんと手口が巧妙・ハイテク化しているというのも最近のネズミ講の特区長です。
例えば、ネズミ講は金銭だけが動くために法律で禁止されていますが、同時に商品を販売するようなものであれば違法とはなりません。
その為、見せかけの商品を販売するような手口が増えているのです。
さらに、今はインターネットを活用したネズミ講も増えているのです。
以前はインターネットのメールを利用して知人や友人などを勧誘していましたが、今では不特定多数の人にメールを送って勧誘するという手口も増えています。
これらのネズミ講は、どれも「絶対に儲かる」という謳い文句で勧誘されますが、仕組みを知ればほとんどの人は損をするという事は目に見えています。
しかもネズミ講というのは先ほどもお話しした通り、違法行為です。
たとえ勧誘されたとしても絶対に入会などはしない方が無難です。
「マルチ商法」の意味
マルチ商法は、ネズミ講とは違いただ会員を集めて会費を集めるだけではなく、会員は商品を販売しながら会員を勧誘していくものとなります。
その為、マルチ商法は、違法には当たりません。
では、なぜマルチ商法にも悪いイメージを持つ人が多いのでしょうか?
それは、マルチ商法の中にも「悪徳マルチ商法」と呼ばれるものが横行しているからなんです。
つまり、普通のマルチ商法の場合には、きちんとした商品を本当に欲しい人に販売するため違法には当たらないのですが、悪徳の場合詐欺まがいの販売方法が行われているためそれがマルチ商法全体のイメージにつながってしまっているからなんです。
そして、マルチ商法も商品を販売していること以外はネズミ講とほとんど変わりません。
会員になるには会費を払う必要があり、その人も新たな会員を勧誘することによって会費の一部を受け取ることが出来るようになっています。
もちろん、マルチ商法も上の人は儲かりますが下に行けば行くほど会費の元を取ることはほぼ不可能だという事はわかりますね。
「ネズミ講」と「マルチ商法」の違いのまとめ
「ネズミ講」は会費として金銭だけがやり取りされるものに対し、「マルチ商法」は会費として金銭がやり取りされるだけではなく、会員は販売員として商品を販売するものだという事がわかりましたね。
そして、ネズミ講はその性質から法律で禁止されているのに対し、マルチ商法は商品がきちんと取り扱われているという事で違反にはなりません。
だからと言ってマルチ商法なら大丈夫と安心して入会するのはやめましょう。
マルチ商法も結局は高額の会費が取られるという事は同じですし、中には詐欺まがいの販売行為を行っている「悪徳マルチ商法」も多くはびこっています。
「ネズミ講」も「マルチ商法」も「絶対に儲かる」と勧誘されてもほぼ儲かることはないので、もしも勧誘されても入会はやめましょう。