私たちが普段購入する食品のほとんどには「賞味期限」「消費期限」というものが定められていますよね。
特に主婦の方は、買い物のときに「賞味期限」「消費期限」を確認している人も多いと思います。
「賞味期限」も「消費期限」もどちらもその食品が安全に食べられる期間を表しています。
しかし、この2つには大きな違いがあることを知っていますか?
今回は、「賞味期限」と「消費期限」の違いと意味、そして設定や決め方をご説明いたします。
「賞味期限」の意味
値札のようなシールでの掲示(出典:Wikipedia)
つまり、賞味期限というのはその期間内であれば食べられるという事になりますよね。
では、賞味期限が過ぎたものは食べることが出来ないのでしょうか?
もしも今まで賞味期限が1日でも過ぎてしまったからと言って食べられないと勘違いして捨ててしまっていたのならそれはとてももったいないことです。
実は賞味期限が設けてある食品は、賞味期限をある程度過ぎても食べることは可能なのです。
賞味期限の「賞味」とはおいしく食べられるという事。
さらに、メーカーなどにもよりますが、賞味期限というのは、実際に食べられる期間よりもかなり長く設定されています。
だいたい平均して、食べられる期限の7割程度で表示することが多いようです。
例えば、作られてから食べられる期間がだいたい100日程度の食品があったとします。
この場合、メーカーではだいたい7割の賞味期限を設けているため、実際には作られてから70日目に賞味期限を設定していることが多いのです。
しかし実際には、賞味期限を過ぎても本来であれば30日程度なら多少味は落ちても食べることが出来るという物なのです。
今まで賞味期限が1日でも過ぎたら捨ててしまっていた人も、これからは「多少過ぎても食べられる」ことを覚えておくと、より食品ロスを減らすことが出来ますね。
「消費期限」の意味
消費期限が設けられている食品というとどのようなものを思い浮かべますか?
主にお弁当やパンなど、保存期間が短いものの場合に消費期限が設けられてることが多いと思います。
消費期限は、作られてから食べられなくなるまでの期間がだいたい5日以内のものに表示されるものです。
つまり、消費期限が設けられている食品の場合には、消費期限内になるべく早く食べるのが望ましいのです。
とは言っても、こちらも消費期限が過ぎたらすぐに食べられなくなってしまうというわけではありません。
未開封であれば、1日ほど過ぎたとしても、数時間程度であれば問題なく食べることは可能です。
消費期限の場合、例えば本来であれば製造してから7日程なら安全に食べられる食品の場合、消費期限を製造から5日程度に設定しているメーカーが多いものです。
なので、消費期限と言ってもあまり神経質に守る必要はないと言えます。
「賞味期限」「消費期限」がない食品もある?
実は、食品の中には賞味期限・消費期限が設けられていない食品がいくつかあります。
その代表格が「アイスクリーム」です。
アイスクリームには、賞味期限・消費期限は書かれていませんよね。
これは、アイスクリームは冷凍保存をすることでカビの元となる菌が増えないことがわかっているため、特に賞味期限や消費期限を設けていないのです。
とは言っても、購入してから何年もたったアイスクリームを食べるのには抵抗がありますよね。
さらに、家庭の冷凍庫は-18度に保たれているといっても、毎日のように頻繁に開け閉めするため、決して安全とは言えないのです。
賞味期限が書かれていなくても、アイスクリームも購入したらなるべく早く食べるようにしましょう。
他にも、砂糖・塩・ガムなども特に賞味期限は設けられていません。
「賞味期限」と「消費期限」の違いのまとめ
「賞味期限」と「消費期限」はどちらも食べられる期間を示したものですが、そこには大きな違いがあることがわかりましたね。
「賞味期限」は未開封であればその期間内を過ぎてもある程度食べることが出来るものです。
それに対して「消費期限」未開封であってもその期間を過ぎたら出来れば食べない方がよいものです。
ただ、どちらも実際の期限よりも短く設定しているため、ある程度であれば過ぎても食べることはできます。
しかし、もちろんどちらも開封をしたらなるべく早く食べるというのは鉄則になります。
「賞味期限」と「消費期限」の意味をきちんと理解して、食品ロスをなるべくなくすようにしましょう。