「特許」と「実用新案」と「意匠」の違い

新しく生み出したアイデアを人にまねされないように保護するのが「特許」ですよね。

その為、特に企業などで新しいものが開発された場合、ほとんどの場合は特許を取得しています。

しかし、そのほかにもちょっとしたアイデアから生み出された便利グッズなど、簡単なアイデアを保護するものとして、「実用新案」、さらには「意匠」というものもあります。

どれも、新しく考え出されたアイデアを保護するものですが、特にどのような違いがあるのか考えたことはない人も多いかと思います。

しかし、この「特許」「実用新案」「意匠」にはきちんと違いがあるのです。

今回は、「特許」「実用新案」「意匠」の違いを分かりやすく解説いたします。

「特許」の意味

太郎
「特許」とは、新しいものを発明した人に対してその発明を保護し、一定期間独占権を与える制度のことです。

つまり、特許を取得するとその発見や発明をその人以外の人は真似をすることが出来ないというものなのです。

特許を取得するためには、特許庁に申請する必要があります。

特許庁に特許の取得を申請すると、特許庁では詳しく審査をされ、その発見・発明が本当に特許を与えるに値するかということが話し合われます。

そして、特許取得を認められたもののみ特許を与えるのです。

特許と言っても一度申請したら永遠に独占権を得られるわけではありません。

特許を取得しても、最長20年(医薬品の場合5年の延長も可)と決められています。

さらに、特許を出願すると出願料や登録料、維持費などで莫大な費用が掛かります。

例えば、一つの特許を20年間維持するのにおよそ20万円もの費用が掛かります。

特許を取得することには大きなデメリットがあります。

それは、特許を取ったものをまねされるという事。

普通、真似をされないために取る特許のはずなのに、なぜ真似をされてしまうのでしょうか?

それは、特許を取得したものが公開されているから。

それを一部の海外の企業などが真似をしているのです。

ではなぜ真似をしても訴えられないのかというと、それは証拠を示すことが難しいから。

結局はしっかりとした証拠を出すことが出来ず、無罪となってしまうのです。

「実用新案」の意味

桃子
「実用新案」とは、物品の形状・構造または組み合わせについて、産業上利用できる新規の考案をすることです。

これだけだと特許と同じ意味ではないかと思われるかもしれませんが、特許というのは、品物やアイデアなどそのものを1から発明・考え出されたものに対するものになります。

それに比べて実用新案は、元々あったものに対し、組み合わせを変えたり、形を変えるなどのちょっとしたアイデアに対していわれるものです。

つまり、実用新案よりも特許の方がハードルが高いと言えます。

さらに、実用新案は、出願をすれば特に特別な審査が行われるわけではなく、書類上の審査が行われるのみで登録することが出来ます。

そして、実用新案も特許と同じように永遠に保護されるものではありません。

実用新案の場合には、出願してから10年が権利の存続期間となります。

「意匠」の意味

「意匠」というと、特許や実用新案とはちょっと違う意味のイメージがありますよね。

どちらかというと、美術・芸術関係のものに対して使用するという感じがします。

太郎
「意匠」とは、新規性と創作性があり、美観を起こさせる外観を有する物品の形や模様、デザインの創作のことを言います。

やはり、発明や技術というよりも、見た目や形、色などに対して「意匠」という言葉が使われています。

しかし、意匠権となると、内容は特許や実用新案と同じように、新しく考えられたアイデアに対して一定期間保護をするものに変わりはありません。

ただ、保護をする対象が違ってくるというものになります。

意匠登録も、特許庁に出願し、特許庁で審査されてきちんと登録内容が見合っていれば晴れて意匠権の取得という事になります。

意匠権も特許権や実用新案と同じように、権利が守られるのは一定期間。

意匠権の場合は、最長20年と定められています。

「特許」と「実用新案」と「意匠」の違いのまとめ

「特許」「実用新案」「意匠」もとあるアイデアや発明などに関してその権利を守るためのものだという事がわかりましたね。

ただ、大きく違ってくるのが、どのようなものに対して権利が与えられるかという事。

  • 「特許」は新しく考案・発明されたものにたいして与えられる権利
  • 「実用新案」は元々あるものに対して組み換えや考え方を変えたものに対して与えられる権利
  • 「意匠」は新しく考えられた形や模様、デザインなどに対して与えられる権利

このように3つは大きく違ってくるのです。

「特許」には取得するのに審査があるため取得が難しいですが、「実用新案」の場合にはほぼ審査なしで取得することが出来るというのも大きな違いとなります。

でも、よりハードルの高い「特許」の方が、出願するメリットは高いと言えるのです。

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