「正社員」、「契約社員」や「派遣社員」、そして「パート」、「アルバイト」。
皆さん「正社員」は給料も待遇もよく、「パート」や「アルバイト」は何の保証もない。
そう思っていませんか?
それは違います。
ここではそれぞれの働き方や待遇面などを検証したいと思います。
労働者としての働き方は法律的には2つしかない
労働者としての働き方は2つしかありません。
それは、「期間に定めのない雇用(無期雇用)」か「期間に定めのある雇用(有期雇用)」の2種類だけです。
会社が「正社員」と定めていても、その労使の契約のなかに「あなたを雇う期間は○○年○月までね」とあればそれは「期間に定めのある雇用」となります。
また、「パート」や「アルバイト」として働いていても、会社がとくに契約期間を定めいなければ、それは「期間に定めのない雇用」といえます。
正社員のメリット、デメリット
一般的に「無期雇用」が多く安定しているイメージが定着しているのが「正社員」です。
それは本当でしょうか?
正社員のメリット
●大きな会社に入ればほぼ終身雇用
●ほとんどの会社で社会保険に入っている
●上記同様、住民税も給料から天引きで自分で納める手間がない
●年末調整がある
●賞与(ボーナス)がある
●退職金がある会社もある
正社員のデメリット
●転勤や部署異動に逆らえない(逆らえばだいたいクビ)
●サービス残業や休日出勤を断れない
●まだまだ年功序列の会社が多いため一生その会社にいないと損
このように、「正社員」は仕事がなくなってしまうという危険は少ないですが、会社に縛られるというデメリットがあります。
「正社員」という道を選ぶのであれば、ある程度規模が大きく福利厚生がしっかりしている会社に就職することが重要かもしれません。
契約社員、派遣社員のメリット、デメリット
「契約社員」と「派遣社員」の両方にいえるのが「期間に定めのある雇用」ということです。
「契約社員」は実際に働く職場の企業に直接雇用されていることが多く、「派遣社員」は派遣会社を通して別の会社で働くことになります。
はじめから仕事がなくなる日が決まっており、不安定に見える「契約社員」、「派遣社員」。
しかし、メリットもあります。
契約社員、派遣社員のメリット
●能力、技術、知識等により給料が決まる
●給料を会社と交渉できる(派遣社員の場合は派遣元と交渉できる)
●残業手当や休日出勤手当はしっかり出る
●転勤を拒否できる(派遣社員の場合は部署異動もない)
●ほとんどの会社で正社員と同じように社会保険に入れる
●上記同様、年末調整もある
●自分のキャリアアップのために気軽に転職できる
契約社員、派遣社員のデメリット
●期間に定めのある雇用である(契約社員は最長5年、派遣社員は最長3年)
●賞与(ボーナス)がない場合がほとんど
●交通費が自己負担の場合が多い
●住民税が給料から天引きされる会社は少ないため、自分で納める必要がある
パート、アルバイトのメリット、デメリット
「パート」、「アルバイト」も立派な就業・就労です。
一般的に主婦がある程度長い時間働くものが「パート」、学生やフリーターが比較的短い時間働くものが「アルバイト」といわれます。
パート、アルバイトのメリット
●空いた時間を活用して働くことができる
●残業、休日出勤など断れる
●もちろん転勤もなし
●扶養の範囲内でも働ける
パート、アルバイトのデメリット
●社会保険に入ってない雇用形態が多い(社会保険料を天引きされたくなく、自分で納めたい方には好都合)
●週20時間未満の就労の場合は雇用保険に入れない(週20時間以上の就業の場合は雇用保険に入る義務が会社にあります)
●ほぼ賞与がない
●比較的安い時給の仕事が多い
「パート」、「アルバイト」であれば、会社よりも自分の生活、家庭を優先した働き方ができます。
それぞれの働き方のまとめ
「正社員」は自分の生活よりも会社が優先となりますが、その分福利厚生や給料も安定しています。
「契約社員」、「派遣社員」であれば自分のキャリアアップのための働き方を選ぶことができます。
「パート」、「アルバイト」なら自分の生活や家庭を優先しながら働くことができます。