「ツナ」と「シーチキン」の違い

「ツナ」「シーチキン」は私たちの日常生活で慣れ親しんでいるものだと思いますが、実は「ツナ」「シーチキン」の意味が両者で異なることはご存知でしょうか。

そして主婦の方などは、経験が多いかと思いますが、ツナ缶を購入するときなど、種類がいくつかあって、同じツナ缶なのに何の違いがあるのか、悩んだ方もいるのではないでしょうか。

そこで注目したいのは、「ツナ」と「シーチキン」の違いは何なのかという事。

そして、いろんな種類のツナ缶があるけれど、もしかしてツナ缶の種類によって栄養も変化するのかということです。

「ツナ」「シーチキン」の2つの言葉には異なる意味があり、またツナ缶の種類によって、栄養も変化するのかどうか、調べてまとめてみました。

今後の豆知識としてご参考にしてもらえると嬉しいです。

ツナとシーチキンのそれぞれの意味

ではまずは、「ツナ」「シーチキン」のそれぞれの意味から見ていきましょう。

ツナの意味

ツナ

ツナ (上から): ビンナガ, タイセイヨウクロマグロ, カツオ, キハダ, メバチ(出典:Wikipedia

ツナは、スズキ目サバ科マグロ属に分類される魚の総称で、5属14 – 15種が含まれます。 「マグロ」と訳されることが多いです。

つまり「ツナ」の意味は、まぐろをさしますが、一般的に「ツナ」はまぐろやかつおの缶詰の総称と言われています。

桃子
ツナ缶について、いなば食品株式会社さんのホームページを見てみると、ツナ缶は、まぐろ・かつお類からできる缶詰と記されています。

シーチキンの意味

シーチキン6種

シーチキン6種(出典:Wikipedia

「シーチキン」は、はごろもフーズさんの、まぐろ・かつおを使った油漬けの缶詰の商品名の事です。

つまり、はごろもフーズさんが製造販売しているツナ缶の商品名ということですね。

「シーチキン」という名前は、原材料のびんながまぐろが「海の鶏」と呼ばれていたことに由来しているそうです。

「シーチキン」は商品名ですが、商品としてはツナ缶ということでした。

はごろもフーズさんの「シーチキン」には、色んな商品があり人気の商品です。

太郎
商品名の「シーチキン」が有名になり、「シーチキン」という1つの固有名詞として使われるようになったことで、「ツナ」と「シーチキン」の意味がイコールという捉え方を自然とするようになったようです。

「ツナ」と「シーチキン」という言葉は、イコールの意味であると認識している方が多いかと思いますが、結論は、両者の意味は異なります

しかし、両者共にツナ缶であることは間違いではありませんね。

ツナ缶の種類(原料の種類と調理の種類)の紹介

ツナ缶は、まぐろ・かつお類からできる缶詰の事だと説明しました。

一口にツナ缶と言っても、原料調理の違いによって様々なツナ缶があり、原料の種類によってもツナ缶の名称も変わっていることはご存知ですか?

そこでまず、原料の種類から紹介します。

ツナ缶の原料として使用される魚は主に4種類あります。

びんながまぐろきはだまぐろめばちまぐろかつおです。

原材料の種類を細かにみると、上記のように4種類となりますが、ツナは大きく分けると2種類あるといわれていて、ホワイトミートツナライトミールツナの2つに分類されているそうです。

びんながまぐろが原料のツナ缶の名称は、ホワイトツナやホワイトミート(ツナ)と呼ばれています。

同じまぐろでも、きはだまぐろやめばちまぐろが原料のツナ缶の名称は、ライトツナやライトミート(ツナ)と呼ばれています。

次に調理の種類の紹介です。

  1. 油漬
  2. 油入り水煮(油ひかえめタイプ)
  3. 水煮(ノンオイル・オイル無添加)の3種類があります。
  • 油漬は、調味液の約半分以上が油のもので、コクのある味わいのツナ缶となります。
  • 油入り水煮(油ひかえめタイプ)は、調味液のうち油が半分未満のもののツナ缶を言います。
  • 水煮(ノンオイル・オイル無添加)は、油を調味に使用せず、水や野菜スープだけで仕上げたもので、あっさりしたヘルシーな味わいのツナ缶となります。

ツナ缶の種類によって栄養は変わるのか

ツナ缶には主に4種類の魚が原料として使われていましたが、なかでも、びんながまぐろは高級ツナ缶詰の原料です。

はごろもフーズさんの商品であるシーチキンは、原料として主に、きはだまぐろかつおびんながまぐろが原料となっていました。

そこで、ツナ缶の原料の種類によって、栄養は変わるのかを調べるために、日本食品成分表で5つの種類のツナ缶を比較し、結果を簡単にまとめてみました。

比較するのは、日本食品成分表に記されている、

  1. びんながまぐろを原料とした、缶詰の「ホワイト」の油漬・水煮
  2. きはだまぐろめばちまぐろを原料とした、缶詰の「ライト」の油漬・水煮
  3. かつおを原料とした缶詰の、油漬

以上5つの栄養成分を比較して、栄養価が変わるのか調べてみました。

調理の種類として、油漬けと水煮の2種類がありましたが、当然のことですが、油漬けのほうが、水煮の方よりも脂質が多いです。

そして、どれも青魚ということもあり、一般的な栄養成分での差は、あまり大きくありませんでした。

そこで、まぐろかつおといった青魚特有の、DHA・EPAという必須脂肪酸を多く含有していることに注目しました。

必須脂肪酸には、n-3系多価不飽和脂肪酸n-6系多価不飽和脂肪酸があります。

これらの脂肪酸は、生活習慣病予防認知機能改善の効果血中のコレステロール値を下げる働きがある栄養成分です。

上記5つの、n-3,n-6系多価不飽和脂肪酸の含有量を100g当たりで比較し、含有量の多い順に順位を付けてみました。

1位 かつお油漬

2位 ホワイト油漬

3位 ライト油漬

4位 ホワイト水煮

5位 ライト水煮

結果は、まぐろかかつおで言ったら、かつおの方がn-3,n-6系脂肪酸を多く含有していました。

調理タイプの油漬と水煮を比較すると、油漬のほうが、青魚の良質な脂を摂取出来るため、n-3,n-6系脂肪酸も多く含有していることが分かりました。

ツナとシーチキンの違いのまとめ

ツナとシーチキンの違いでは、シーチキンは、はごろもフーズさんの、商品の名前であるという事。

②ツナの種類は、びんながまぐろを原料としたツナを、ホワイトツナ

きはだまぐろやめばちまぐろを原料としたツナを、ライトツナという。

③調理タイプでは、油漬水煮の2種類のタイプがあり、油漬けのほうが水煮タイプよりも、良質な脂の栄養価が高い。

④まぐろとかつおでの栄養価を比較してみると、かつおの方が、良質な脂(n-3,n-6系脂肪酸)の含有量がはるかに高い。

⑤ツナの原材料の種類や、調理のタイプによって、脂の栄養価が大きく変わる

これら5つの結果が分かりました。

是非、「ツナ」と「シーチキン」の違いや、原料・調理の種類によって栄養が異なることを、正しい知識として知ってみてください!

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