「ビール」と「生ビール」の違い

ビールとは?

ビール

ビールは日本では、酒税法により麦芽(モルト)・ホップ・水のほかに米・コーン・でんぷん糖類を副原料として使用することができます。これらの原材料から抽出した液を造るアルコール飲料の総称です。

ビールの原料

主な原料はモルト(麦芽)・ホップ・酵母・水と副原料です。

ビールの作り方

①大麦を発芽させ、発芽したものから麦芽(モルト)を作ります。この時、発芽の強いアミラーゼの力を利用して麦芽の抽出液を作ります。発芽した後、モルトにするまでの温度を高めたり、その後さらに焙煎すると色が濃く香ばしいモルトができます。

②これにホップの抽出物を加え、煮沸・冷却後ビール酵母で糖を発酵させます。そうするとアルコールと炭酸ガスに変化されます。

③その後、熟してさらに低温発酵させます。これは第二発酵と言われています。この工程で、味がまろやかでおいしくなるのです。2週間から1か月で発酵を完了します。

④この後酵母をこすか、熱処理で酵母を殺します。日本では、ろ過するのが一般的ですが、キリンクラッシクラガー、サッポロラガーは、昔ながらの熱処理が行われているビールです。

ビールの種類

ビールが作られる過程で、ビールは醗酵します。この工程で酵母菌などにより糖質をアルコールと炭酸ガスに分解します。この発酵の時、ビールは大きく分けると使用する酵母によって3つに分類されます。

①上面発酵
古くからのビールの作り方です。発酵が進むと酵母が麦汁の上に浮いてきます。常温~やや高温で発酵します。発酵期間は3~4日で、その後の熟成期間は約2週間です。

②下面発酵
中世以降始まった作り方です。発酵が進むと酵母がタンクの底に沈んでいきます。5度前後の低温で発酵します。発酵期間は7~10日で熟成期間は約1ヶ月です。

③自然発酵
培養されていなし野生酵母を使った作り方で、今ではあまり多くみられません。日本では岩手県のブルーワリーの「岩手蔵ビール」が自然発酵でビールを造っています。

日本では上面酵母か下面酵母が主流です。上面酵母で造られるビールを「エール」、下面酵母で造られるビールを「ラガー」と言います。よくピルスナーとかスタウトなど聞くと思います。ピルスナーは、ラガーが基本でさらに細かく枝分かれした1種です。スタウトはエールでさらに分かれたものです。

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生ビールとは?

生ビール

生ビールは、ビールを造る過程で説明したように低温発酵の後、熱処理かろ過で発酵を止めてビールを完成させます。この過程で熱処理をしたビールを「熱処理ビール」とよび、ろ過して熱処理を行わないビールを「生ビール」というのです。

熱処理といってもそれほど高い温度ではなく、50度~60度で行われます。熱処理の目的は、低発酵の酵母の動きを止めることと殺菌するためです。昔は、この処理をするのが普通だったのです。

現在は醸造の技術も上がり、ろ過による酵母の除去した「生ビール」が大半を占めています。ですから、普段スーパーやコンビニで買うビールもほとんどが生ビールなのです。

外でのむジョッキに入ったビールが生ビール?だと思っていた人も多いのではないのでしょうか?

「ビール」と「生ビール」の違い

ビールは、大麦を発酵させ麦芽を作り、ホップと酵母菌で発酵させて造るアルコール飲料のことです。ビールには酵母によって大きく3タイプに分かれます。

ビールを造る工程の最後に酵母を低温発酵させます。その発酵を止めるため熱処理かろ過で処理をします。生ビールはろ過で処理をされたものを言います。現在、市販されているビールのほとんどはろ過されたものです。ですから普段飲んでいるビールはほとんど生ビールなのです。

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まとめ

ビールは、麦とホップと酵母とお水で造られるアルコール飲料です。よく耳にするモルツは麦芽という意味で、ビールの原料のことです。ラガーは酵母が下面発酵したビールのことで、何気なくいつも聞いている言葉ですね。

居酒屋で、ジョッキに入ってくる生ビールが、実はスーパーで買うビールと同じ生ビールだとは驚いてしまいました。知らないうちに家でも生ビールを飲んでいたのですね。

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