「古本」と「古書」の違い

古本とは?

古本を「ふるほん」「ふるぼん」と読みます。

古本は、広い意味では、古代の書物という意味があります。つまり、時代を経た古書を意味することがあるのです。一般には「古書」とは切り離して、過去にだれかに購入されて読まれた本のことをいいます。

一般的な古本の特徴

一度だれかが買って読んでしまった中古本のことです。不要になったため売られて、もう一度市場に出た本のことをいいます。古いからといって市場に全くないわけではなく、新しい本がほしい人は、書店で新品を購入することができます。古本は、品切れになってもまだ間がないものを指すこともあります。新品に比べると価格が安くなります。

古本を「こほん」と読む場合

「こほん」と読んでも古い本という意味は変わりませんが、特に「こほん」と読むときは、江戸時代初期(慶長・元和)以前の伝本という意味があります。伝本(でんぽん)は、「写本、または版本とし伝わっているもので、現代にも残っている複写をした本のことです。

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古書とは?

古書店の例

古書店の例(宇仁菅書店、兵庫県神戸市灘区)出典:Wikipedia

古書の特徴

すでに絶版してから長く、新品の本が手に入らないものをいいます。再出版がされないことになってから時間がたっていて新本として絶対に入手できないものをいいます。

また、古くて希少価値が高い本のことで、古文書や古地図など歴史的に価値があるものが多いです。古書は、定価よりも価格が高いものをいいます。

古書の古文書には、国宝級や重要文化財級のものもあります。冷泉家の時雨亭文庫からでたような国宝級や重文級の古書を「古典籍」と呼び、古書の中でも区別することがあります。

古書の価値を高める要因

古書は、数も少なくなかなか手に入りません。特に絶版されていると手に入れにくいということで、価格は高くなります。また、他とは違う特徴や唯一性を持っていると価値が上がります。たとえば、作者直筆のサインがはいっているものや非売品、個人出版の本など発行部数が少なく、手に入りにくいものはプレミア化する傾向にあります。

希少価値に加えてプレミア化しやすい本に、保存状態の良さをあげることができます。希少価値があり、保存状態がよければ、相当高い値がつけられて売られます。

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「古本」と「古書」の違いとは?

  1. 古本は、古い本全般のことをいいます。 古書は、古本の中でも希少価値があるものをいいます。
  2. 古本は、一度だれかがその本を読んだものがもう一度市場にでたものをいい、価格は低下より安くなります。古書は、絶版されてから長い時間がたち、希少価値があるため、定価より高く売られます。
  3. 古本は、新品を購入することができます。古書は、新品の本は絶対買えません。また、国宝級や重文級のものもあります。
  4. 古本を(こほん)と読むと江戸時代初期(慶長・元和)以前の伝本という意味があります。

まとめ

古いものを価値があると考えるか、使い古したものととらえるかは人ぞれぞれだと思います。しかし、古本や古書を手に取ると、紙の手触りや、古いインクのにおいが、過ぎ去った時を思い起こすきっかけにもなります。

本は手に取る楽しさもありますし、自分が興味をもつもの以外のことに、気づかせてくれることもあります。デジタル化されたものから時には離れ、古本屋をのぞいてみるのもいいですね。

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